詩人、野口雨情

助川ぶし

日立コリヤサちよいと出りや 助川(すけがは)の浜はヨソカネ
松に松風 波は渚を どんと打つ
ドント ドント ドント ドント ドント ドント ドントサ

(第二聯以下囃子詞省略)

白帆ちよいと懸け 助川の沖を
波にうたせて 舟がゆきます 粋(いき)なもの

千鳥ちよいと聞きや 可愛いの声で
ここは助川 波にたはむれ ぬれて啼く

今日もちよいと吹く そよそよと風が
会瀬(あふせ)初崎 磯(そ)馴れ小松の 上越(うはご)しに

後(うしろ)ちよいと見りや なつかしいことは
山は高鈴 茅(かや)の小蔭に 桔梗(ききやう)が咲く

空にちよいと立つ ステムネーは日立
のぼる煙が 空を流れて 雲となる


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